遺品整理はダメ?相続放棄のルールとトラブル回避の3つの方法

相続放棄をしたいけど、遺品整理をしなくてはいけない仕方ない状況にあると困ってしまいますよね。

結論をいうと、相続放棄をするなら遺品整理はできれば行わないでください。

相続放棄をした場合、遺品整理は相続を受け入れる意思があると判断され、無効になる場合があります。

でももう遺品整理をしてしまった...

残念ながら相続放棄を処分したことが発覚すれば相続放棄が無効になる可能性があります。

今回は相続放棄をするとき遺品整理はできるのかどうか解説していきたいと思います。

  • 相続放棄とは
  • 相続放棄をして遺品整理をしてしまった
  • 遺産相続のトラブルを避ける3つの方法

また、遺産相続トラブルを避けるための3つの方法を記事の最後にご案内するので、ぜひ最後までご覧ください。

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1:相続放棄とは

相続放棄とは、被相続人(故人)の財産を相続する権利を放棄することです。

被相続人が抱えていた多額の債務(借金)を引き継ぎたくない場合などに相続放棄をすることができます。

但し、相続放棄をしても他に相続人がいない、特別縁故者が相続しない場合は、民法第918条より「自己の財産におけるのと同一の注意」で管理する義務を負うことになります。

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2:相続放棄をして遺品整理をしてしまった

相続放棄をして遺品整理をしてしまった、もしくは遺品整理をしなければならない状況の方は、「相続する意思がある」みなされ、相続放棄が無効になる可能性があります。

これから紹介する相続放棄が無効になるケースとならないケースで、どれが自分に当てはまるか確認してみてください。

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2-1:相続放棄が無効になるケース

酔っ払い

相続放棄が無効になるポイントは、被相続人の「市場に出した場合に価値がある財産」を「処分」したかどうかです

財産の消費・管理・運用・流用・受領などはこの「処分」にあたります。

  • 相続財産の廃棄
  • 相続遺産(家など)の改築・改修
  • 相続財産の譲渡
  • 相続財産の消費
  • 不動産屋や車の名義変更
  • 相続財産で被相続人の債務返済をする
  • 被相続人が保有していた債権の回収を行う
  • 被相続人の過払い金の還付金を受け取る
  • 遺産分割協議の開催または協議への参加
  • 相続財産の隠匿
  • 被相続人の財産から被相続人名義の公共料金を支払う

以上のこれらの行為は、相続人が被相続人の財産をありのまま受け入れて相続する「単純承認」の意思があるとみなされます。

もう一つ注意点として、自分が相続人と知ってから3ヶ月までに相続放棄を行わない場合、相続の放棄ができなくなります。

2-2:相続放棄が無効にならないケース

いいね

先程説明した「単純承認」をしなければ相続放棄は無効になりません。

また、遺産を受け取る場合でも「相続人に固有の権利がある財産」であれば無効になりません。

  • 相続人の財産で被相続人の債務返済をする。
  • 相続人が受取人に指定されている生命保険を受け取る
  • 健康保険で支給される葬祭費及び埋葬料を受け取る
  • ゴミやガラクタなどの市場価値のない遺産の処分
  • 被相続人の公共料金の解約手続き
  • 相続人の財産から被相続人名義の公共料金を支払う

財産の一部を相続するする方法として「限定承認」があります。

例えば、1000万円の債務と300万円相当の財産(不動産や車など)があり、300万円相当の財産だけを相続したい場合は、300万円分の債務を支払う事で遺産を限定的に相続する事ができます。

この場合も、相続放棄は無効になりません。

3:遺産相続のトラブルを避ける3つの方法

会議

遺品整理で相続について遺族間でもめるのはよくあるトラブルです。

故人にとっても遺族にとっても悲しいですよね。

遺産相続のトラブルを避けるための3つの方法を紹介していきます。

関連記事:【ご用心!遺品整理業者とのトラブル例を紹介】優良業者の5つの特徴

3-1:事前に話し合う

遺品整理を行う前に遺族同士で話し合いをしましょう。

いつ誰が遺品整理をするのか、相続放棄をしたい人はいるかなどを確認しておくことが大切です。

相続人になったが、相続放棄をする旨を他の遺族に伝えずにいると後々トラブルに繋がってしまいます。

また、相続放棄をしたことはバレます

相続放棄は家庭裁判所に申請をするため、承認されれば照会をとることも可能です。

相続放棄をするなら、理由を踏まえて遺族にしっかりと伝えておきましょう。

3-2:遺品整理は他の遺族と一緒に行う

遺品整理は、形見分けや処分するものなどを話し合いながら、他の遺族と一緒に進めてください。

相続放棄をする場合でも遺品整理はできます。

市場価値が感じられない遺品でも、処分する前に他の遺族の確認をとりましょう。

3-3:法律の専門家に相談する

遺産相続はとても複雑な問題です。

相続放棄をしたいけど、遺品整理をしなければいけない状況にある場合は迷わず法律の専門家に相談しましょう。

消費生活センターや弁護士事務所の無料相談を利用すれば現状踏まえたうえでやってはいけない事などの正確なアドバイスを受ける事ができます。

⇒独立行政法人国民生活センター

まとめ

相続放棄はとても複雑で難しい問題です。

相続放棄をして遺品整理をしたとしても、誰からも無効を主張されなければ問題にならない可能性もあります。

相続放棄をした方で不安が拭えない場合は、まずは法律の専門家に相談しましょう。

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