遺品整理について丸わかり!映画「アントキノイノチ」を参考に解説

2011年に公開された映画「アントキノイノチ」を見てみたけど、遺品整理についてもっと知っておきたいなぁ。
実際に遺品整理を行ったことがないとイマイチ分からないことが多いですよね。大事にしている家族がいる方は、今後遺品整理をしなければいけない状況がでてきます。大切な人の死後は、心の整理から葬式の手配などとても忙しくなるでしょう。そんなときに慌てて遺品整理を行ってしまうと、必要な書類や貴重品を誤って処分してしまったりとトラブルを招く原因にもなります。
今回は、以下の内容についてご紹介します。
- 遺品整理の映画「アントキノイノチ」
- 遺品整理とは
- 遺品整理士の仕事
この記事を読めば、映画「アントキノイノチ」を参考に「遺品整理」がどういったものか理解できます。また、作品内でもメインである遺品整理士の仕事内容や、遺品整理士になる方法もあわせて説明していきます。それでは最後までご覧ください。
1. 遺品整理の映画「アントキノイノチ」
「アントキノイノチ」は、さだまさしによる小説を、『ヘヴンズ ストーリー』が第61回ベルリン国際映画祭国際批評家連盟賞などを受賞した瀬々敬久監督が映画化しました。
複雑な過去をもち、心を閉ざした若者が、遺品整理業という仕事を通じて再生していく姿を描きます。主演は『告白』『悪人』の岡田将生と、『東京公園』の榮倉奈々です。
1-1. あらすじ ※ネタバレ注意
高校時代に同級生との人間関係に傷つき、あるトラウマから心が壊れてしまった杏平。躁鬱病に悩まされていましたが、通院治療によりようやく杏平の心の状態は安定します。高校卒業から3年後、杏平は父・信介が見守るなか仕事を紹介されて、古田が経営する遺品整理業者『クーパーズ』で働き始めることに。リーダーの佐相と先輩のゆきから仕事のやり方を教わりながら、杏平は「命」と向き合う現場を経験していくのです。しかしある日の作業中、杏平はトラウマとなった高校時代のことを思い出し呆然と立ち尽くします。
高校生の頃の同級生は杏平も含めて皆、言い知れぬ不安に怯えながらも、表向きは平静を保っていました。そんななか、親友の山木が学校内の人気者である松井からネットいじめの被害に遭った末、杏平の目の前で自殺してしまいます。それ以来、松井の悪意の矛先は杏平に向けられ、他の生徒とトラブルが起きるように仕向けられてしまったのです。大人しかった杏平の心にも松井への憎しみが生まれ、いつしか殺意に変わっていきます。自身を呼ぶ佐相の声にふと我に帰る杏平でしたが、その後も高校時代のことが頭を離れません。
ある時、遺族の男にちょっと手をつかまれただけで大げさに悲鳴を上げるゆき。心配した杏平は気晴らしに2人で出かけた時に理由を尋ねると、ゆきもまた人には言えない凄惨な過去を持っていました。ゆきは高校生の頃に同級生からレイプされ、妊娠が判明した後に流産したことを告白。レイプ相手の子供とはいえ1つの命を失くしたことで、それ以来ゆきは自分自身を責めてきたのです。数日後、ある母親が自分の幼い姉妹を餓死させた現場での作業中にショックを受けるゆき。ゆきは「私、ちゃんと生きたい」と言葉を残して、そのまま『クーパーズ』を辞めてしまいます。
1-2. キャスト
「アントキノイノチ」に出演している主な登場人物をご紹介します。
永島杏平(岡田将生)
幼い頃から軽い吃音があり、咄嗟の返答が苦手。学生時代、軽いいじめに遭っていた。信夫の自殺から、いじめの対象が自分へと移行。元凶の松井へ反撃した後、重度の躁うつ病を患ってしまう。おどおどした態度が特徴。
久保田ゆき(榮倉奈々)
学生時代、同級生の男子からレイプ被害に遭い、自殺を図る。辛うじて命は助かったものの、妊娠していたことが判明。自分が生きる代わりに、子供の命を失う。杏平と出会い、生きる希望を見出していく。子供を助けて交通事故に遭い、死亡する。真面目で心の優しい女性。
佐相博(原田泰造)
クーパーズで働いている男性。明るい性格で、遺品整理の仕事と真摯に向き合っている。杏平の教育係。
松井新太郎(松坂桃李)
杏平の同級生。クラスの中心的人物で、杏平や信夫を密かにいじめていた。プライドが高く、弱者をいじめることで自分の優位性を保っている卑怯者。死ぬことに強い恐怖を抱いている。
山木信夫(染谷将太)
熱帯魚の育成と鑑賞を趣味に持つ、杏平の友人で同級生。松井のいじめに追い詰められ、自殺してしまう。杏平が躁うつ病になる全ての原因。
2. これで丸わかり!遺品整理とは
遺品整理とは、亡くなった人の持ち物を整理し、部屋をきれいに清掃することです。遺品のなかには、貴重品などの相続に関するものも多く、細かい部分までしっかりと確認しながらの作業が重要になります。
2-1. 遺品整理の時期
遺品整理の最適なタイミングは「遺族にとって心の整理ができたとき」です。ただ、遺品整理にはさまざまな手続きがあり、親族が集まるタイミングがやりやすいと言われています。一般的な遺品整理のタイミングとしては、「四十九日後・諸手続き後・葬儀後・相続前」です。
3. 遺品整理の方法
簡単に捨てることができなかったり、全く捨てることができないものもなかにはあります。急いで整理する必要があるからといって、全部廃棄してしまっては手遅れになることもあるでしょう。そこで代表的な遺品整理の方法を4つのステップで見ていきます。状況によって正しい遺品整理の手順や方法は異なりますが、あくまでひとつの代表的な流れです。ぜひ参考にしつつ、自分に合った流れを見つけてみてください。
- スケジュールを決める
- 分類する
- 分類したものを処分する
- 残した遺品の分配をする
3-1. スケジュールを決める
まずはスケジュールを立てましょう。いつまでに遺品整理を終わらせる必要があるのか、いつ作業ができるのかを考えるとスムーズに遺品整理を行うことができます。可能であれば、他の親族と話し合って作業を分担したり、遺品整理業者を利用する場合は手配をしたりと色々工夫ができます。しっかりと予定を立てるところから始めることがおすすめです。
3-2. 分類する
遺品は大きく分けて「残すもの」と「捨てるもの」の2つに分類できます。故人が生前に大切にしていた品や思い出の品などの形見になるもの、大事な書類や貴重品を残しておくことが何よりも重要です。また、貴金属や美術品など資産価値のある貴重品なども相続品として形見分けの対象にもなるため、慎重に分類する必要があります。
書類や貴重品リスト
通帳
クレジットカード、キャッシュカード
金
印鑑
身分証明書(パスポートなど)
健康保険証
契約書類
この他にも残しておいたほうがいいものは、リサイクルとして中古販売できる品です。再利用できるものは、買取業者や不用品回収業者に依頼したり、フリマアプリなどを利用したりして買い取ってもらいましょう。
リサイクル品リスト
大型の家電
小型家電
家具
衣服
金属類
3-3.捨てるものを処分する
残すものが判断できたら、それ以外は廃棄します。燃えるゴミや燃えないゴミは、自治体で決められた集積所へ持ち込んで処分します。自治体によって廃棄方法が異なることがあるため、廃棄する地域の自治体に確認しておきましょう。捨てるものの量によっては、買取業者や不用品回収業者に依頼することもひとつの手です。状況に応じて判断してください。
3-4. 残した遺品の分配をする
資産価値のある相続品は、平等に分配します。高価な宝石や芸術品、美術品などは、買取を行ったうえで分配ができます。また、価値の有無に関わらず、故人の想い出がある遺品は形見分けします。
形見品リスト
身に着けていたアクセサリー
衣類
趣味のコレクション
時計
書籍
これらは親族で分配することが一般的です。高価な遺品は、贈与税の対象になる場合があります。形見分けの相手の負担にならない遺品を選ぶようにしましょう。
4. 遺品整理の料金相場
遺品整理は自らで行う場合と、業者に依頼する場合が考えられます。ここでは、遺品整理業者に依頼をして行った場合にかかる費用の相場を見ていきましょう。間取りや遺品の量、作業時間によっても異なるため一概には言えません。間取りごとの価格を参考にして大体の相場の目安にしましょう。
間取り | 費用相場 |
1R | 30,000~円 |
1DK | 40,000~100,000円 |
2DK | 80,000~150,000円 |
2LDK | 120,000~200,000円 |
3DK | 190,000~220,000円 |
3LDK | 220,000~250,000円 |
4DK | 280,000~300,000円 |
4LDK | 300,000~円 |
基本的に作業する部屋の広さや部屋数に比例して料金が高くなります。部屋が広くなればなるほど、作業時間が増えて人員も多く必要になるため、料金は高額になります。
5. 遺品整理士の仕事とは
遺品整理士の主な仕事内容は、故人が使っていた部屋を片付けることです。遺品整理をすることが困難な遺族に代わり、整理業務を行います。代表的な仕事内容はこちらです。
- 必要品と不要品の仕分け
- 不用品の回収と適切な処理
- 家財の搬出
- 整理後の簡易清掃
6. 遺品整理士になるには
遺品整理士は、資格を持っていなくてもできる仕事です。しかし、資格を取得することにより顧客の信頼性が高まります。遺品整理士の資格を取得するには、一般社団法人 遺品整理士認定協会が実施している試験に合格する必要があります。なお、試験を受けるには講義を受けることが必要です。年齢などの制限はなく、どの世代の人も受験できます。
まとめ
いかがでしたか。「アントキノイノチ」をより深く理解するための遺品整理についての説明をしました。大切な家族をもつ方は、いずれ遺品整理をおこなわなければならないタイミングがあるでしょう。そのためにも、遺品整理についての知識を少しでももっておくといいかもしれません。
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