遺品整理にまつわる逮捕情報から学ぼう!法律と悪徳業者の見分け方

遺品整理で逮捕される事件が増えてるって本当?安全な業者の見分け方が分からない。

ますます需要が高くなっている遺品の買取ですが、なかには危険な業者もたくさんいます。今遺品整理を行う必要がある人も、そうでない人も、トラブルを避けるためにしっかりと正しい知識をつけておくのがおすすめです。

今回は、以下の内容をお送りします。

  • 遺品整理で逮捕された事例
  • 遺品整理に関する相談件数
  • なぜ遺品整理で逮捕される?
  • 悪徳な遺品整理士の特徴
  • 安全に遺品整理を行うステップ

この記事を読むことで遺品整理に関する過去の逮捕事例だけでなく、安心して遺品整理を行う方法についても理解することができます。

ぜひ最後までご覧ください。

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1. 遺品整理で逮捕された事例3つを紹介

遺品整理にまつわる3つの事件を見ていきましょう。これらの事件から悪徳な業者がどういった理由で逮捕されているかなどお分かりいただけます。

  • 遺品整理品の盗難
  • ゴミの不法投棄
  • 無許可で遺品整理

1-1. 遺品整理品の盗難

遺品の整理を請け負った空き家で見つけた現金約738万円を盗んだとして、窃盗の疑いで会社員の2人を逮捕したという事件です。この2人は遺品や廃棄物の処分を代行する会社で働いており、当時、共に作業をしていた同僚の隙をみて盗んだと供述しています。男性が会社に整理を依頼した時は、空き家に現金があることは知りませんでした。しかし、残された通帳の残額から、亡くなった家族が生存時に下ろした現金が家にあるはずだと不審に思ったことなどをきっかけに、警察が捜査。両容疑者の犯行が発覚しました。

1-2. ゴミの不法投棄

遺品整理などのサービスを展開していた不用品回収会社の経営者とその従業員2人は、引越後に残ったゴミなどの回収を大家に依頼され、計90キロのゴミの処分を26万円で無許可で請け、マンションのゴミ収集所に捨てました。処理費用を浮かすためと、会社倉庫が一杯になったためにこういった行為に陥ったといいます。

1-3. 無許可で遺品整理

自治体の許可を受けずに廃棄物を回収したとして、遺品整理会社の社長が逮捕された事件です。クーリングオフについて記載がない違法な契約書や、ひとり暮らしの70代の女性から高額な請求があったと警察に相談があり、事件が発覚しました。消費者センターにはおよそ100件ほどの相談がよせられています。

2. 遺品整理に関する相談件数

近年、需要が拡大している遺品整理において一般廃を持つ事業者だけが作業可能ということになれば、一般廃事業者の言い値で金額が決まってしまい価格競争も起きなかったり、件数が増えれば作業を受けれなかったりすることも考えられます。現在、全国にはおよそ1万社ほどの遺品整理業者が存在していますが、その数は増加しており、違法な遺品整理業者も年々増えていっています。

その需要とともに相談件数も増加しています。PIO-NET (全国消費生活情報ネットワークシステム)によると、2013年の相談件数は73件だったものの、翌年の2014年には109件に増加。2015年90件、2016年114件、2017年405件と、ここ数年は年間相談件数100件前後で推移していることが分かります。

3. なぜ遺品整理で逮捕される?

遺品整理業として業務を行ううえで、国や自治体で決められた許可をとらなければいけません。上記でも紹介した事件の逮捕理由にもなった主な法律は、全部で2つあげられます。

  • 物品の買取について(古物商)
  • 物品の廃棄について(廃棄物処理法)

3-1. 古物商

遺品のうちに買取が可能な商品は、法律上では「古物」と記されます。売買する際には、営業所が所在する都道府県の公安委員会の許可古物商許可」を得る必要があります(古物営業法2条2項1号、3条1項)。遺品整理業において売買を行う場合には、依頼者である相続人から委託を受け、依頼者の所有物である物品を代わりに売買することになるため、あらかじめそういった許可を得ておく必要があります。また、いったん依頼者から処分予定の物品を買い取り、その後別の業者が売却する形でも、古物商許可が必要となるのです。

3-2. 廃棄物処理法

遺品のなかで売れないと判断されたうえ、かつ遺族が引き取りを拒否した遺品を処分する場合には、これらの遺品は家庭系の一般廃棄物に該当することとなります。そして、家庭系の一般廃棄物に関しては、収集・運搬を事業者が業務の一環として行う場合には、その業務を行う市区町村の許可「一般廃棄物収集運搬業許可」を得る必要があります。

4. 悪徳な遺品整理士の4つの特徴

上記で説明した許可などを得ていない遺品整理業者は違法業者と見なされます。このような違法業者は、高額の請求を求めたり、遺品を盗んだりと直接被害に合う可能性があるため、絶対に選ばないことが重要です。遺品業者を選ぶ際に注意してみてほしい特徴は、全部で4つあります。ぜひ参考にしてみて下さい。

  • 料金が安い
  • 訪問なしで見積もりを出す
  • 必要な許可がない
  • ホームページ等に情報がない

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4-1. 料金が安い

遺品整理業者を比較するうえで一番よく見る基準は、費用料金になるでしょう。複数比較して、1番安い業者にお願いしたいと思うのは、当たり前のことですよね。しかし、他の業者に比べて著しく安い場合、なにか裏があるかもしれないと疑うべきです。見積もりのときに安い価格を提示し、後に理由をつけて多額の追加請求をするといった事例が多くあります。

4-2. 訪問なしで見積もりを出す

遺品整理を業者にお願いするうえで確実にやらなければならないのは、現場に訪問してもらっての見積もりです。物量やその種類、部屋の大きさなど様々な要因で料金は上下します。そのため、現場での見積もりはとても大事なのです。しかし、その見積もりを実施せず、電話やメールで簡単に状況を確認しただけで見積もりを出してくれる業者もなかにはいます。一見、時間や手間が省けていいと思うかもしれませんが、現場を確認しないで出た見積もりは当てになりません。追加での高額請求をされる可能性があるので、注意が必要です。

4-3. 必要な許可がない

遺品整理は様々な作業が伴いますが、自治体や国による許可が必要な場合があります。例えば、遺品の買取には「古物商許可」が必要です。また、不用品の運搬処理には「一般廃棄物収集運搬業許可」が必要です。資格のない業者に遺品を渡してしまうと、悪用されてしまったり乱雑に扱われてしまったりする可能性が高いといえます。必ず許可を得ているかどうかかならず確認するようにしましょう。

4-4. ホームページ等に情報がない

インターネットで業者を検索することも多いでしょう。その時、業者の情報がサイトになかったり、あまり詳しく載っていなかったりすることもあるかもしれません。多くの実績・事例を持っている業者さんはだいたい公式のホームページを持っていて、スタッフ紹介事例紹介など、適切な情報をわかりやすく載せてくれています。依頼したいと思う業者があったら、検索してみてホームページなどを確認してみるといいでしょう。

5. 安全に遺品整理を行う3ステップ

悪徳な遺品整理業者の特徴がお分かりいただけたと思いますが、まだ不安な気持ちが残っている方に向けて、確実に安全な遺品整理を行える3つのステップをご紹介します。時間に余裕のある方や、直接遺族の家に訪れることができる方は必見です。

  • 自身で一通り確認する
  • 遺品買取業者に依頼する
  • 遺品整理業者に依頼する

5-1. 自身で一通り確認する

遺品整理でよくあるトラブル、遺品の格安買取や盗難などを避けるためには、自らの目で確認しておくことが必要です。そして高額で売れる商品や大切な商品は、先に省いておきましょう。手間や時間はかかりますが、後悔することのないように遺品整理を行うには重要な作業となります。

5-2. 遺品買取業者に依頼する

ある程度価値があると判断した商品と、その他に売れそうな商品は、遺品買取業者に丁寧に査定してもらいましょう。遺品買取業者は「整理業者」と違って、しっかりと専門の知識を備えております。まとめて遺品整理を行う前にまずは、買取の専門業者に依頼するのがおすすめです。

5-3. 遺品整理業者に依頼する

そして最後に遺品整理業者に頼みます。あとは残った商品を全て回収してもらうのみです。遺品買取業者では売れなかった商品も、別の業者には売れる可能性があります。また、この段階ではすでに商品が減っていると見込まれるので、遺品整理業者に支払う金額も多少安くなるでしょう。

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まとめ

いかがでしたか。

今回は、遺品整理にまつわる事件や法律、悪徳な遺品整理業者についてお話しました。少しでも怪しいと感じた業者はなるべく利用しないようにしましょう。はじめは安く、優しい対応でも、後から高額請求されることなどが考えられます。そういった可能性を頭に入れながら遺品整理業者を選びましょう。

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