老人ホームの遺品整理のやり方は?手順から注意点まで徹底解説

最近では老人ホームで最期を迎える人も増え、遺品整理は家だけでなく老人ホームに置いてある遺品にも必要になっています。
老人ホームでの遺品整理は、家での遺品整理と同じようにすればいいのでしょうか?
そもそも遺品整理とはどのようにして進めればいいのでしょうか?
実は老人ホームでの遺品整理は、気を付けなければならない点がいくつかあります。
今回は、以下の内容でお送りします。
- 老人ホームの遺品整理をする手順
- 遺品整理を依頼する方法
- 遺品整理時の注意点
この記事を読めば、老人ホームでの遺品整理の手順や注意点を知ることができます。
ぜひ参考にしてみてください。
1. 老人ホームの遺品整理をする手順
老人ホームの遺品整理は家での遺品整理と比べて手順はそれほど大きな違いはありませんが、まず老人ホームに置いてあるものを全て家に持ち帰ることから始まります。
その中から次の順番で整理していきましょう。
- 相続に関するものを整理
- 家族・親族で形見分けをする
- 残った不用品を供養する
1-1. 相続に関するものを整理
まずはじめに相続に必要な書類から整理します。
相続税の手続きには期限があり、「死去から10ヶ月後まで」に申告することが決められています。
一見余裕があるように見えますが、実際には銀行や保険の手続きにある程度時間がかかりますし、そもそも故人の全財産を把握することは想像以上に時間も労力もかかります。
また葬儀や初七日、四十九日などでなければ親族が揃うタイミングもそう多くありません。
親族が揃うタイミングで遺産相続協議をするためにも、早めに整理しておきましょう。
相続に必要な書類は、下記のような「預貯金や投資、保険、不動産関係」になります。
- 銀行通帳
- 有価証券
- 不動産の登記識別情報
- 生命保険関連の書類
個室の老人ホームの場合、入居の際に財産系の書類を荷物と一緒に持ち込んでいる場合があるので金庫を中心に探してみましょう。
一方個室といえどもヘルパーさんなどが出入りするため不安な人も多く、銀行などの貸金庫に預けている場合もあります。
その場合は銀行に問い合わせて確認してみましょう。
家族とはいえ他人の財産を把握することは難しいですが、老人ホームへ入居する際にひととおりまとめている場合が多いです。
この点は自宅での遺品整理に比べると分かりやすいといえるでしょう。
1-2. 家族・親族で形見分けをする
四十九日を目安に形見分けをします。
この形見分けには家族や親族はもちろん生前親しかった友人なども参加できます。
通常形見の品は「金銭的な価値のないもの(=写真や手紙、雑貨など)」となります。
しかし下記のような「お金になる形見の品」もあり、トラブルになりやすいため注意が必要です。
- プレミアのついているコレクション(古いレコードなど)
- カメラ、時計、楽器、アンティークの品など高価なアイテム
- 指輪、アクセサリーなど、故人が身に付けていた貴金属
貴金属は通常であれば遺産分割協議で分けることになりますが、故人が身に付けていたものであれば「形見」となることもあります。
1-3. 残った不用品を供養する
形見分けのあとに残ったものは、売れるものは売却しそれ以外は「供養」します。
供養の方法は仏教・神道の場合は「お焚き上げ」が一般的です。
「お焚き上げ」とは「浄火で天にお送りする(=燃やす)」ことで、お寺や神社に依頼して供養してもらいます。
また最近ではお焚き上げ業者や遺品整理業者にも依頼することができ、遺品整理からお焚き上げまで一括して依頼できるため利用する人も増えています。
キリスト教やその他の宗教では供養の仕方が異なるため、それぞれの供養の仕方で行うと故人も喜ぶでしょう。
2. 遺品整理を依頼する方法
遺品整理は葬儀の手続きや故人にお別れをしに来た方への対応など、多忙ななかでしなければならないことがほとんどです。
故人が老人ホームに入居していた場合は、家で整理しようととりあえず荷物を全部家に持ち帰ったものの忙しくて手つかず、ということもよくあります。
手続きに期限があるものもありますし、何より遺品を放置することは気持ち的にも良くありませんよね。
そんなときは遺品整理業者に依頼する方法もあります。
その際自宅の遺品整理はもちろん、老人ホームや介護施設での遺品整理実績がある業者を選ぶと安心です。
老人ホームや介護施設での遺品整理を依頼する場合の依頼方法や良い業者の判断基準をご紹介します。
- 複数業者から相見積もりをとる
- 老人ホーム・介護施設での実績がある業者に依頼する
- 最短即日対応できる業者を選ぶ
2-1. 複数業者から相見積もりをとる
遺品整理や葬儀で忙しいときこそ、複数の業者で相見積もりをとることをおすすめします。
大切な故人のお品をお願いするのですから、極端に安い怪しい業者に頼むのは不安ですよね。
相場を知っておけばきちんと遺品整理をしてくれる業者を選ぶことができるはずです。
気持ちよく故人を送り出すためにも、相見積もりをとって適正な業者に依頼しましょう。
2-2. 老人ホーム・介護施設での実績がある業者に依頼する
老人ホームや介護施設での遺品整理は、他の入居者に配慮しながら作業する必要があります。
入居者の中には心身ともに弱っている方や、健康状態が良くない方など、一定の生活リズムによって健康維持に努めている方も多くいます。
そんな中バタバタと遺品整理をされると、ストレスに感じるお年寄りも多いでしょう。
また場合によっては他の入居者の訃報をあえて知らせない老人ホームや介護施設もあります。
その点ホームや介護施設での遺品整理実績がある業者だと、ホームや施設の職員とのやり取りにも慣れていて、おだやかに作業してくれるため安心して任せられるでしょう。
2-3. 最短即日対応できる業者を選ぶ
老人ホームによっては「1週間で退去してください」といったシビアなルールがある場合もあります。
もちろん退去に関して寛容に対応してくれる老人ホームもありますが、次の入居者のことを考え退去を急かす老人ホームも少なくありません。
そのため遺品整理を業者に依頼する場合は、できるだけ早く対応してくれる業者を選びましょう。
最短即日対応してくれる業者だと急ぎの場合も対応できるので助かりますね。
3. 遺品整理時の注意点
老人ホームや介護施設での遺品整理は、施設のルールに従って進める必要があります。
高齢者が多い環境ならではの決まりもありますので、しっかり確認しておきましょう。
また遺品整理業者に依頼する場合は、依頼する時点で確認事項を共有しておくと安心です。
ここでは特に気を付けたい点をご紹介します。
- 衛生管理に気を付ける
- 退去日を確認する
3-1. 衛生管理に気を付ける
老人ホームの入居者は免疫力や抵抗力が弱っている方が多いため、衛生管理を徹底するよう求められます。
服装が清潔であることはもちろん、全身を除菌するよう指示される場合や台車や道具類も除菌する必要がある場合もあります。
遺品整理の際の衛生管理については老人ホームから説明されることが多いので、しっかり把握しておきましょう。
3-2. 退去日を確認する
入居者が亡くなった際の退去までの期間は老人ホームによって異なります。
1ヶ月程度期間がある老人ホームから、1週間程度で退去しなければならない老人ホームなど様々です。
退去日までが1週間など短期間の場合には、最短即日対応といった遺品整理業者を活用すると忙しい中でもスムーズに遺品整理することができますよ。
まとめ
老人ホームでの遺品整理は、手順よりも周囲への配慮や気遣いが重要になります。
悲しみの真っ只中で周囲へ気を配るよりは、プロの遺品整理業者に任せてしまったほうが故人を送り出すことに集中できて良いという人もいます。
無理せず落ち着いて故人を送り出せるように、この記事を参考に遺品整理を進めてみてください。
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