【遺品整理】孤独死の現場は自分たちで行えない!5つの注意事項

日本も超超高齢化社会となり、年老いても一人で暮らす人が増えています。身寄りも少ない中でひっそりと亡くなっていかれる「孤独死」が社会問題になってきました。

孤独死が抱える問題として、その後の遺品整理もあげられます。どのような流れで進めていけばいいか、注意するポイントや費用も解説していきましょう。

1:孤独死現場の遺品整理!当日の流れ

現場検証など警察などの手配が終わったのちに、遺品整理に入ります。

ポイントになるのは、ご遺体の状態です。

もしも、腐敗した状態だと、遺品整理も流れが異なります。

腐敗していなかった場合は、遺品整理の手配をするだけで済むからです。


【腐敗していた場合の流れ】

警察への連絡

  • 遺体回収から身元の確認・検視
  • 現場検証

葬儀と特殊清掃の手配

  • 特殊清掃
  • 遺体の引き取り
  • 死亡届の提出
  • 葬儀 

大きく分けるとこのようになります。孤独死の場合、警察の見分と入出許可がなければ、一般人の入室はできません。

時間的には、警察に連絡してから早くて半日、遅くても数日後には入室できます。

この許可が出てから特殊清掃に入れるため、事前に手配をしておくのが得策です。

葬儀社を手配するにあたって、腐敗した遺体でも対応できるかの確認が必要です。

どこの葬儀社でも対応できるとは限りません。

葬儀社が見つからない場合、インターネットで検索するか、不動産会社に紹介してもらう方法があります。

2:孤独死現場の遺品整理で注意すべき5つの事

孤独死現場の場合、遺品整理において通常と違う注意点が生まれてきます。代表的なものですが、5つご紹介していきましょう。

2-1:ほとんどのものは処分対象となる

一般的な遺品整理とは違い、孤独死の場合には腐敗が進んでいるケースが見られます。

この場合には、ほとんどのものを廃棄しなければいけません。

これは腐敗臭や腐敗益が染みつくためで、そのまま分配できないからです。遺品整理を依頼する場合でも、自治体の分別ルールに従い処分になります。

一般的な遺品整理だけをしている業者の場合、腐敗臭の消臭などの対応も難しいケースがあるのも事実です。

どうしても取っておきたい遺品があるときは専門業者に依頼した方がいいでしょう。

2-2:検分の前に遺品整理はしない

警察が入り、実地見分を行います。

これは事件性がないか調べるためです。

事件性がなければ問題ありませんが、何か疑いがあった場合には遺品も簡単には触れません。

つまり、警察の許可が出るまでは、遺品整理に手を付けられないのです。

警察は遺体を回収する際に、現金や身分証明書、住居のカギといった貴重品を回収します。

これは別途保管され、遺体とともに返却される仕組みです。

窃盗の痕跡を調べるためにも必要となるため、遺品整理は先にできません。

2-3:相続放棄の問題

遺品整理をどの段階でするかによって、相続放棄ができないケースが出てきます。

これは、相続放棄よりも先に、遺品整理の費用を支払った場合です。

自分で遺品整理した場合も相続放棄ができない場合が出てきます。

あとから負の財産が発覚しても、遺品を処分して費用負担が発生すると相続放棄できなくなる可能性があるからです。

もちろん、リサイクルなどに処分したら、相続放棄はできないと思っていいでしょう。

仮に相続放棄しても、特殊清掃や遺品整理にかかった費用は、支払い義務が出ます。

これは相続財産の管理義務の部分であり、相続放棄後でも変わりません。問題は順番です。

2-4:遺品の消毒は必須

遺品整理する場合、きれいなものだけを残すのが大切です。

これは腐敗臭だけの問題ではありません。何日も経過した状態で残された遺品には、目に見えない細菌がついているケースが考えられるからです。

そのため簡単には処分できません。

専門業者に依頼すると、取っておきたい遺品の除菌をしてくれます。

きれいな状態にしたいものがあるならば、専門家の見識が生きる瞬間です。

2-5:窓などを開けない

遺品整理する場合、専門業者は窓を開けません。換気をするのは消毒などが済んだ後です。

これは窓から腐敗臭などが流れ出るのを防ぐ目的があります。

孤独死して腐敗したケースでは、室内に強い腐敗臭が充満しているのが大半です。窓を開けたくなりますが、近隣住民からクレームが来ることが考えられます。

「外に干していた洗濯物に腐敗臭がついて取れない」というのは、非常に多いケースです。

こうした問題を生み出さないためにも、まずは清掃を先に進めなければいけません。

自分達で遺品整理をする場合には、十分な注意が必要です。

3:最新!孤独死現場の遺品整理費用

一般的な遺品整理の場合の費用と、特殊清掃が必要なケースで見ていきましょう。

特殊清掃が必要なケースでは、自分では手が出せない状態が一般的です。 

一般的な遺品整理は、清掃の手間もほとんどかかりません。

こで重要なのは、作業人数と時間です。

ここから料金が割り出せます。

間取り 料金 作業人数 作業時間
1R1DK 30,000120,000 13 14時間(半日)
1LDK2DK 70,000250,000 25 26時間
2LDK3DK 120,000400,000 37 310時間(2日)
3LDK以上 170,000600,000 410名以上 515時間以上(3日)

間取りが大きくなると、作業人数が増えることから料金も増加します。

作業時間も増えていくことから、料金もかなり大きくなるでしょう。

特に2日以上かかるようになれば、料金は倍以上となります。

処分するものの量でも変わってきますので注意しましょう。

あくまでも一般的な遺品整理と不用品の処分で、簡単な清掃を含んだ料金です。

駐車場などが近い場合には、安価になるケースもあります。

逆にエレベーターなどが遠く、荷物の運び出しに時間がかかるなら、料金は上がると思って間違いありません。

特殊清掃が必要なケースでの料金は、もっと幅が出てきます。

作業人数は状況によって大きな差が出てくるので注意が必要です。

間取り 料金
1K1DK 30,000300,000
1LDK3LDK 70,000500,000
4LDK以上 200,000600000

一般的な遺品整理とは、金額にもかなりの違いが出てきます。これだけ幅があるのは、状況によって工程に違いがあるからです。

腐敗臭がひどい場合、床や壁にも染みついているケースがあります。

あらゆる個所の清掃と消毒、除菌が必要となるため、料金は必然的に上がるからです。

日数も1日では終わらないことが考えられます。

特に特殊清掃の部分の比重が重く、原状回復などに手間がかかると費用が増えるからです。

そのため、孤独死で腐敗が進んでいるケースでは、工数が費用に大きく関係します。

特殊な脱臭方法を使わなければいけないケースなどでは、狭い間取りでも高額な費用が発生しやすいのです。

まとめ

孤独死現場の遺品整理は、一般の人の手で簡単にできません。

消毒と脱臭だけでも、相当な知識と技術が必要です。

賃貸物件の場合では、原状回復を求められ、遺品整理以外にも多額の費用がかかるのです。

亡くなられてから時間がたつと、費用負担はどんどんと増えていきます。

遺品整理も簡単にはできなくなります。

それどころか、大事な思い出が詰まったものでも、そのまま処分しなければいけないケースが大半です。

消毒しても手元に置けないほど傷むことも少なくありません。

遺品整理は、保険が適用されないことも大半です。ほとんどのケースで現金の支払いが必要になります。

少額短期保険や孤独死保険、火災保険、生命保険の特約で対応できることもあるため、生前からある程度の理解と準備も大切でしょう。

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